積分の入門!
不定積分を学ぼう!
原始関数
$x$ で微分すると $f(x)$ になる関数を,$f(x)$ の 原始関数 という
つまり
$F'(x)=f(x)$ のとき,$F(x)$ は $f(x)$ の原始関数である
図で表すと以下のようになる
$F(x)$ は $f(x)$ の原始関数
微分する前の関数が原始関数だね!
① $x^2$ ② $2x^2$ ③ $x^2+x$ ④ $x^2+1$
微分して $2x$ になる関数は
① $x^2$ と ④ $x^2+1$
原始関数って複数存在するの?
その通り!
$2x$ の原始関数を他に挙げてみよう!
$x^2-1$,$x^2+2$,$x^2-2$,…
いくらでも思いつきそう!
そうだね!
$2x$ の原始関数は「$x^2+$ 定数」という形になるよ!
不定積分
積分定数とは
例 $2x$ の原始関数
$x^2$,$x^2+1$,$x^2+2$,$x^2-1$,……
したがって
$f(x)$ の任意の原始関数は「$F(x)+$ 定数」の形に表される
この定数を 積分定数 といい,記号 $C$ で表すと
$f(x)$ の任意の原始関数は「$F(x)+C$」と表される
不定積分とは
「$F(x)+C$ ($C$ は積分定数)」を $f(x)$ の 不定積分 という
例 $2x$ の不定積分
$x^2+C$ ただし,$C$ は積分定数
積分するとは
関数 $f(x)$ の不定積分を求めることを,$f(x)$ を 積分する という
$f(x)$ を積分する(不定積分を求める)ことを記号で表すと
$\displaystyle{\int f(x)dx}$
よって,不定積分は以下のような式で表せる
$\displaystyle{\int f(x)dx=F(x)+C}$ ただし,$C$ は積分定数
$\displaystyle{\int}$ の使い方は
$\displaystyle{\int}$ (積分する関数) $dx$
のように,積分したい関数を $\displaystyle{\int}$ と $dx$ の間に入れる
関数 $x^n$ の不定積分
積分の計算に慣れよう!
(1) $\displaystyle{\int 1 dx=x+C}$ $C$ は積分定数
(2) $\displaystyle{\int x dx=\frac{1}{2}x^2+C}$ $C$ は積分定数
(3) $\displaystyle{\int x^2 dx=\frac{1}{3}x^3+C}$ $C$ は積分定数
一般に次の公式が成り立つ
微分よりややこしいね!
関数の定数倍および和,差の不定積分
$F'(x)=f(x)$,$G'(x)=g(x)$ のとき($C$ は積分定数)
1 $\displaystyle{\int kf(x) dx=kF(x)+C}$ $k$ は定数
2 $\displaystyle{\int \{f(x)+g(x)\} dx=F(x)+G(x)+C}$
3 $\displaystyle{\int \{f(x)-g(x)\} dx=F(x)-G(x)+C}$
1 $\displaystyle{\int kf(x) dx=kF(x)+C}$ $k$ は定数
例 $\displaystyle{\int 3x dx=3\cdot\frac{1}{2}x^2+C=\frac{3}{2}x^2+C}$
2 $\displaystyle{\int \{f(x)+g(x)\} dx=F(x)+G(x)+C}$
例 $\displaystyle{\int (x^2+x) dx=\frac{1}{3}x^3+\frac{1}{2}x^2+C}$
3 $\displaystyle{\int \{f(x)-g(x)\} dx=F(x)-G(x)+C}$
例 $\displaystyle{\int (x^2-x) dx=\frac{1}{3}x^3-\frac{1}{2}x^2+C}$
問題
次の不定積分を求めよ。
(1) $\displaystyle{\int (3x+2) dx}$
(2) $\displaystyle{\int (6x^2+2x-1) dx}$
(1) $\displaystyle{\int (3x+2) dx}$
$\displaystyle{\int (3x+2) dx=3\cdot\frac{1}{2}x^2+2x+C=\frac{3}{2}x^2+2x+C}$
(2) $\displaystyle{\int (6x^2+2x-1) dx}$
$\displaystyle{\int (6x^2+2x-1) dx=6\cdot\frac{1}{3}x^3+2\cdot\frac{1}{2}x^2-x+C=2x^3+x^2-x+C}$
まとめ
● 関数 $f(x)$ の不定積分
$F'(x)=f(x)$ のとき
$\displaystyle{\int f(x)dx=F(x)+C}$ ただし,$C$ は積分定
● 関数 $x^n$ の不定積分
$\displaystyle{\int x^n dx=\frac{1}{n+1}x^{n+1}+C}$ $C$ は積分定数
微分の計算より間違えやすいので,しっかり練習しよう!
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