√の計算

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数学Ⅰ

√(ルート)の計算はミスが多い!

計算ミスをなくすためには,

どういう計算ミスがあるかを知る

計算ミスをしやすい問題を解いて練習する

ことが大切!

有理化など,よく出題される √(ルート) の計算のパターンを知って,しっかり対策しよう!

 

$\sqrt{ }$ の計算をよく間違えてしまうよー!

たしかに計算ミスしやすいところだね!

間違えやすい問題を復習しておこう!

$(a+b)(a-b)=a^2-b^2$ を用いた $\sqrt{ }$ の計算

$(\sqrt{3}-\sqrt{2})(\sqrt{3}+\sqrt{2})$ はどうやったら計算できる?

$(a+b)(a-b)=a^2-b^2$ を使ったら解けそう!

そうだね!

$(\sqrt{2}+1+\sqrt{3})(\sqrt{2}+1-\sqrt{3})$ はどうやって解く?

んー…。すぐには思いつかない…

諦めて地道に計算するかな…

地道に計算しても答えは求まるけど,

計算ミスしやすいから気を付けよう!

$(\sqrt{2}+1+\sqrt{3})(\sqrt{2}+1-\sqrt{3})$ の

$\sqrt{2}+1$ を $A$、$\sqrt{3}$ を $B$ とすると,

$(A+B)(A-B)$ と表せるから $A^2-B^2$ になって,

$(\sqrt{2}+1)^2-(\sqrt{3})^2$で計算できるよ!

ちょっとした工夫をすることが大事だね!

 例題1 $(\sqrt{3}+\sqrt{2})(\sqrt{3}-\sqrt{2})$ を計算をせよ。

 

\begin{eqnarray} (\sqrt{3}+\sqrt{2})(\sqrt{3}-\sqrt{2}) &=& (\sqrt{3})^2-(\sqrt{2})^2 \\\\ &=& 3-2 \\\\ &=& 1 \end{eqnarray}

 

 例題2 $(\sqrt{2}+1+\sqrt{3})(\sqrt{2}+1-\sqrt{3})$ を計算せよ。

 

\begin{eqnarray} (\sqrt{2}+1+\sqrt{3})(\sqrt{2}+1-\sqrt{3}) &=& (\sqrt{2}+1)^2-(\sqrt{3})^2 \\\\ &=& (2+2\sqrt{2}+1)-3 \\\\ &=& 2\sqrt{2} \end{eqnarray}

<補足>上の計算がわかりにくかったら,以下ように考えよう

 $\sqrt{2}+1$ を $A$ とすると,

\begin{eqnarray} (\sqrt{2}+1+\sqrt{3})(\sqrt{2}+1-\sqrt{3}) &=& (A+\sqrt{3})(A-\sqrt{3}) \\\\ &=& A^2-(\sqrt{3})^2 \\\\ &=& (\sqrt{2}+1)^2-(\sqrt{3})^2 \\\\ &=& (2+2\sqrt{2}+1)-3 \\\\ &=& 2\sqrt{2} \end{eqnarray}

 

同じ形を見つけたら,置き換えてみるとわかりやすいね!

分母の有理化

分母の有理化って覚えてる?

たしか,分母に $\sqrt{ }$ がない形にすることだったかな?

そうだね!

分母に無理数の $\sqrt{ }$ がない有理数の形にすることだから有理化というよ!

じゃあ、$\frac{1}{\sqrt{2}}$ の有理化はどうやったらできる?

これはできる!

分母分子に $\sqrt{2}$ をかければいい!

正解!

じゃあ,$\frac{1}{\sqrt{3}-\sqrt{2}}$ の有理化はどうやったらできる?

これも覚えてる!

分母分子に $(\sqrt{3}+\sqrt{2})$ をかければいい!

正解!

$(\sqrt{a}+\sqrt{b})(\sqrt{a}-\sqrt{b})$

$=(\sqrt{a})^2-(\sqrt{b})^2$

$=a-b$

$a-b$ は有理数になるから,

この性質を用いることで分母の√がなくなるよ!

 例題3 $\displaystyle{\frac{1}{\sqrt{2}}}$ を有理化せよ。


 分母分子に $\sqrt{2}$ をかけて

\begin{eqnarray} \frac{1}{\sqrt{2}} &=& \frac{1\times\sqrt{2}}{\sqrt{2}\times\sqrt{2}} \\\\ &=& \frac{\sqrt{2}}{2} \end{eqnarray}

 

 例題4 $\displaystyle{\frac{1}{\sqrt{3}-\sqrt{2}}}$ を有理化せよ。


 分母分子に $(\sqrt{3}+\sqrt{2})$ をかけて

\begin{eqnarray} \frac{1}{\sqrt{3}-\sqrt{2}} &=& \frac{\sqrt{3}+\sqrt{2}}{(\sqrt{3}- \sqrt{2})(\sqrt{3}+\sqrt{2})} \\\\ &=& \frac{\sqrt{3}+\sqrt{2}}{(\sqrt{3})^2-(\sqrt{2})^2} \\\\ &=& \sqrt{3}+\sqrt{2} \end{eqnarray}

 

まとめ

$\sqrt{ }$ の計算には以下のような問題がある

 ● $(a+b)(a-b)=a^2-b^2$ を使う

 ● 有理化…分母に $\sqrt{ }$ がない形にする

  $(\sqrt{a}+\sqrt{b})(\sqrt{a}-sqrt{b})=a-b$ は有理数になる

  という性質を用いて有理化する

問題

 問題1 次の式を計算せよ。

 (1) $(2+\sqrt{3})(2-\sqrt{3})$

 (2) $(\sqrt{3}+2+\sqrt{7})(\sqrt{3}+2-\sqrt{7})$

 

 問題2 次の式を有理化せよ。

 (1) $\displaystyle{\frac{1}{2\sqrt{2}}}$

 (2) $\displaystyle{\frac{1}{2+\sqrt{3}}}$

 (3) $\displaystyle{\frac{2}{3-\sqrt{5}}}$

 

解答

 問題1 次の式を計算せよ。

 (1) $(2+\sqrt{3})(2-\sqrt{3})$

 (2) $(\sqrt{3}+2+\sqrt{7})(\sqrt{3}+2-\sqrt{7})$


(1)

\begin{eqnarray} (2+\sqrt{3})(2-\sqrt{3}) &=& (2)^2-(\sqrt{3})^2 \\\\ &=& 4-3 \\\\ &=& 1 \end{eqnarray}

 

(2)

\begin{eqnarray} (\sqrt{3}+2+\sqrt{7})(\sqrt{3}+2-\sqrt{7}) &=& (\sqrt{3}+2)^2-(\sqrt{7})^2 \\\\ &=& (3+4\sqrt{3}+4)-7 \\\\ &=& 4\sqrt{3} \end{eqnarray}

 

 問題2 次の式を有理化せよ。

 (1) $\displaystyle{\frac{1}{2\sqrt{2}}}$

 (2) $\displaystyle{\frac{1}{2+\sqrt{3}}}$

 (3) $\displaystyle{\frac{2}{3-\sqrt{5}}}$

 

(1)

 分母分子に $\sqrt{2}$ をかけて

\begin{eqnarray} \frac{1}{2\sqrt{2}} &=& \frac{1\times\sqrt{2}}{2\sqrt{2}\times\sqrt{2}} \\\\ &=& \frac{\sqrt{2}}{4} \end{eqnarray}

 

(2)

 分母分子に $(2-\sqrt{3})$ をかけて

\begin{eqnarray} \frac{1}{2-\sqrt{3}} &=& \frac{2+\sqrt{3}}{(2-\sqrt{3})\times(2+\sqrt{3})} \\\\ &=& \frac{2+\sqrt{3}}{2^2-(\sqrt{3})^2} \\\\ &=& 2+\sqrt{3} \end{eqnarray}

 

(3)

 分母分子に $(3+\sqrt{5})$ をかけて

\begin{eqnarray} \frac{2}{3-\sqrt{5}} &=& \frac{2(3+\sqrt{5})}{(3-\sqrt{5})(3+\sqrt{5})} \\\\ &=& \frac{2(3+\sqrt{5})}{3^2-(\sqrt{5})^2} \\\\ &=& \frac{2(3+\sqrt{5})}{4} \\\\ &=& \frac{3+\sqrt{5}}{2} \end{eqnarray}

 

$\sqrt{ }$の計算はミスが多いから気を付けないとね!

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