実数とは何か?聞かれたら困る人は必見!
実数,有理数,無理数,…‥
数学には○○数というものが多く登場します。
「○○数っていっぱいあるけど,どれがどれかわからない」
という中学生・高校生のために,
『実数』『有理数』『無理数』を分かりやすく教えます!
わかってしまえば,『実数』『有理数』『無理数』なんて簡単!
これを読んだら,問題文に○○数というキーワードがあっても大丈夫!
それじゃあ,『実数』『有理数』『無理数』について学ぼう!
実数・有理数・無理数とは
実数【Real number】…現実世界に存在する数(数直線上にとれる!)
有理数…分数で表すことができる数
無理数…分数で表すことができない数(分数にするのが無理!)
有理数
まずは有理数から!
有理数は分数で表すことができる数で
有理数には整数と有限小数と循環小数があるよ!
整数と有限小数は分数で表せそう!
$$2=\frac{2}{1}$$
$$0.5=\frac{5}{10}$$
$$0.25=\frac{25}{100}$$
こんな感じ?
その通り!
整数は基本的に分母を1にすると無理矢理だけど分数で表せるよ!
有限小数は分母を10とか100のような、$10^n$にすると表せるよ!
整数や有限小数が分数で表すことができるのは分かるけど、
何で循環小数が分数で表すことができるのか分からないよ…
そこを理解すると有理数については完璧だよ!
循環小数
$$0.333\cdots\cdots=0.\dot{3}$$
$$0.121212\cdots\cdots=0.\dot{1}\dot{2}$$
$$0.123123123\cdots\cdots=0.\dot{1}2\dot{3}$$
以上のように、同じ数字が無限に循環するような小数のことを循環小数という
循環小数を分数で表す
$x=0.333\cdots$ $\cdots\cdots$ ① とする
両辺を 10 倍すると $10x=3.333\cdots\cdots$ $\cdots\cdots$ ②
②-①を計算すると
\begin{eqnarray} 10x &=& 3.333\cdots\cdots \\ -\large{)} x &=& 0.333\cdots\cdots \\ \hline 9x &=& 3 \\ x &=& \frac{1}{3} \end{eqnarray} したがって, $\displaystyle{0.\dot{3}=\frac{1}{3}}$
$x=0.121212 \cdots$ $\cdots\cdots$ ① とする
両辺を 100 倍すると $100x=12.121212 \cdots$ $\cdots\cdots$ ②
②-①を計算すると
\begin{eqnarray} 100x &=& 12.121212\cdots\cdots \\ -\large{)} x &=&\;\;0.121212\cdots\cdots \\ \hline 99x &=& 12 \\ x &=& \frac{12}{99} \\ &=& \frac{4}{33} \end{eqnarray}したがって, $\displaystyle{0.\dot{1}\dot{2}=\frac{4}{33}}$
$x=0.123123123 \cdots$ $\cdots\cdots$ ① とする
両辺を 1000 倍すると $1000x=123.123123123 \cdots$ $\cdots\cdots$ ②
②-①を計算すると
\begin{eqnarray} 1000x &=& 123.123123123\cdots\cdots \\ -\large{)} x &=&\;\;\;\;0.123123123\cdots\cdots \\ \hline 999x &=& 123 \\ x &=& \frac{123}{999} \\ &=& \frac{41}{333} \end{eqnarray}したがって, $\displaystyle{0.\dot{1}2\dot{3}=\frac{41}{333}}$
以上のように、循環小数は分数で表すことができるよ!
有理数について理解できたかな?
無理数
次は無理数について学ぼう!
無理数は分数で表すことができない数だけど、
具体的にどんな数があるか知ってる?
学校では,$\sqrt{2}$ とか $\pi$ って習った気がする…
その通り!よく覚えていたね!
$\sqrt{ }$ とか $\pi$ を使った数は無理数になるよ!
$\pi=3.14159265359$…
円周率・・・円の直径に対する円周の長さ
$\sqrt{2}=1.41421356$…(一夜一夜に人見頃)
$2$ 乗したら $2$ になる正の数
$\sqrt{3}=1.7320508$…(人並みにおごれや)
$2$ 乗したら $3$ になる正の数
$\sqrt{5}=2.2360679$…(富士山麓オウム鳴く)
$2$ 乗したら $5$ になる正の数
このように規則性もなく無限に続く小数のことを循環しない無限小数という
規則性がないから語呂合わせがあると考えよう
循環しない無限小数は,
循環小数のように分数で表すことができない
ので,無理数に分類される
また,
$\displaystyle{\frac{1-\sqrt{3}}{2}}$ や $\displaystyle{\frac{\pi}{4}}$
のような数も無理数に分類される
実数
実数は今まで教えてもらった有理数と無理数を合わせた数なんだね?
その通り!
実数は英語で ”Real number” といって、
直訳すると「現実に存在する数」なのだ!
だから,数直線上にとれる数と覚えてもいいのだ!
有理数と無理数は必ず数直線上にとることができる
逆に,数直線上にとることができない数を虚数という
まとめ
実数【Real number】…現実世界に存在する数(数直線上にとれる!)
有理数…分数で表すことができる数
無理数…分数で表すことができない数(分数にするのが無理!)
問題
問題1 次の数を有理数と無理数に分類せよ。
$\displaystyle{\frac{3}{5}}$ $\sqrt{2}+1$ $-0.2$ $\sqrt{4}$ $0.\dot{2}$ $\displaystyle{\frac{\pi}{8}}$
問題2 次の数を分数で表せ。
(1) $0.\dot{1}$
(2) $0.\dot{1}\dot{5}$
今日の内容の確認だよ!
解けたら今回の内容は完璧!
問題の解答
問題1 次の数を有理数と無理数に分類せよ。
$\displaystyle{\frac{3}{5}}$ $\sqrt{2}+1$ $-0.2$ $\sqrt{4}$ $0.\dot{2}$ $\displaystyle{\frac{\pi}{8}}$
有理数 $\displaystyle{\frac{3}{5}}$ $-0.2$ $\sqrt{4}$ $0.\dot{2}$
無理数 $\sqrt{2}+1$ $\displaystyle{\frac{\pi}{8}}$
問題2 次の数を分数で表せ。
(1) $0.\dot{1}$
(2) $0.\dot{1}\dot{5}$
(1)
$x=0.111 \cdots$ $\cdots\cdots$ ① とする
両辺を 10 倍すると $10x=1.111 \cdots$ $\cdots\cdots$ ②
②-①を計算すると
\begin{eqnarray} 10x &=& 1.111\cdots\cdots \\ -\large{)} x &=& 0.111\cdots\cdots \\ \hline 9x &=& 1 \\ x &=& \frac{1}{9} \end{eqnarray}したがって, $\displaystyle{0.\dot{1}=\frac{1}{9}}$
(2)
$x=0.151515 \cdots$ $\cdots\cdots$ ① とする
両辺を 100 倍すると $100x=15.151515 \cdots$ $\cdots\cdots$ ②
②-①を計算すると
\begin{eqnarray} 100x &=& 15.151515\cdots\cdots \\ -\large{)} x &=&\;\;0.151515\cdots\cdots \\ \hline 99x &=& 15 \\ x &=& \frac{15}{99} \\ &=& \frac{5}{33} \end{eqnarray}したがって, $\displaystyle{0.\dot{1}\dot{5}=\frac{5}{33}}$
やったー!解けた!
これで実数は完璧だ!
お疲れ様!
それじゃあ,猫じゃらしで遊ぶにゃん!
🔰基本…まずはこの記事から!
🔵標準…基本問題や公式の理解度が重要!
🔴応用…場合分けなど思考力が要求される!
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