接点が与えられていない場合の接線の方程式を求めよう!
接線
接線の傾きは微分係数
関数 $y=f(x)$ の $x=a$ における微分係数 $f'(a)$ は
関数 $y=f(x)$ のグラフ上の点 $A(a,f(a))$ における接線の傾きと等しい
微分係数と接線の傾きの関係はこれ↓
接線の方程式
接線は直線!
直線の方程式の求め方を復習しよう!
直線の方程式の求め方
傾き $m$,点 $(x_1,y_1)$ を通る直線の方程式は
$y-y_1=m(x-x_1)$
直線の方程式は「傾き」と「通る点」で求まる
だったね!
直線の方程式の復習はこれ↓
接線の方程式の求め方
接線の方程式は
「傾き」が微分係数
「通る点」が接点
で考えるのが基本!
「通る点」が接点
接点が与えられている場合
$f(x)$ の導関数は
$f'(x)=2x+2$
$(1,2)$ における接線の傾きは,$x=1$ における微分係数 $f'(1)$ なので
$f'(1)=2\cdot1+2=4$
求める接線は傾き $4$,点 $(1,2)$ を通る直線なので
$y-2=4(x-1)$
$y=4x-2$
接線も直線だから,「傾き」と「通る点」がキーワードだね!
接点が与えられていない場合
接点が与えられていない問題を解いてみよう!
$(1,-1)$ は接点でないので要注意
接点のx座標を文字でおく
接点が与えられていない場合は微分係数が求まらないので,接線の傾きが求まらないね…
接点がないと接線の傾きは求められない!
そういうときは,接点の $x$ 座標を文字でおこう!
$x$ 座標を文字でおいたとき,$y$ 座標はどうなるの?
接点の $x$ 座標を $a$ とすると
接点は $y=x^2+2$ 上にあるので,$x=a$ のとき
$y=a^2+2$
すなわち,接点の座標は
$(a,a^2+2)$
$x$ 座標を文字でおけば,$y$ 座標も表すことができる!
接線の傾きを表す
$f(x)=x^2+2$ とすると
$f'(x)=2x$
接線の傾きは $x=a$ における微分係数なので
$f'(a)=2a$
接線の傾きは $2a$
接線の方程式を表す
接線は傾き $2a$,点 $(a,a^2+2)$ を通るので
$y-(a^2+2)=2a(x-a)$
$y=2ax-a^2+2$
接線の方程式に通る点を代入する
接線は $(1,-1)$ を通るので,代入して
$-1=2a\cdot1-a^2+2$
$a^2-2a-3=0$
$(a+1)(a-3)=0$
$a=-1,3$
接線の方程式を求める
接線は $y=2ax-a^2+2$ 接点は $(a,a^2+2)$
$a=-1$ のとき 接線は $y=-2x+1$ 接点は $(-1,3)$
$a=3$ のとき 接線は $y=6x-7$ 接点は $(3,11)$
問題
接点の $x$ 座標を $a$ とすると
接点の座標は
$(a,a^2+2)$
$f(x)=x^2+3 とすると
$f'(x)=2x$
接線の傾きは $x=a$ における微分係数なので
f'(a)=2a$
接線の傾きは $2a$
接線は傾き $2a$,点 $(a,a^2+3)$ を通るので
$y-(a^2+3)=2a(x-a)$
$y=2ax-a^2+3$
接線は $(-1,0)$ を通るので,代入して
$0=2a\cdot(-1)-a^2+2$
$a^2+2a-3=0$
$(a-1)(a+3)=0$
$a=1,-3$
接線は $y=2ax-a^2+3$ 接点は $(a,a^2+3)$
$a=1$ のとき 接線は $y=2x+1$ 接点は $(1,4)$
$a=-3$ のとき 接線は $y=-6x-6$ 接点は $(-3,12)$
まとめ
● 接線の傾きは微分係数
関数 $y=f(x)$ の $x=a$ における微分係数 $f'(a)$ は
関数 $y=f(x)$ のグラフ上の点 $A(a,f(a))$ における接線の傾きと等しい
● 直線の方程式
傾き $m$,点 $(x_1,y_1)$ を通る直線の方程式は
$y-y_1=m(x-x_1)$
● 接線の方程式
「傾き」が微分係数,「通る点」が接点
で直線の方程式を用いる
● 接点が与えられていないとき
関数 $f(x)$ における接点の $x$ 座標を $a$ として
接点を $(a,f(a))$ とおく
接点が与えられていない場合は,接点を自分でおくことが重要!
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