極値の条件から関数の決定

スポンサーリンク
数学Ⅱ

極値の条件から関数の決定をする問題を解いてみよう!

$x=a$ で極値をとるための条件

極大・極小の増減表における共通点をみてみよう!

 

 関数 $f(x)=x^3-3x^2+3$ の極値を求めよ。

 導関数 $f'(x)$ を求めると

$f'(x)=3x^2-6x=3x(x-2)$

 $f'(x)=0$ を求めると

$3x(x-2)=0$

$x=0,2$

 $f'(x)$ のグラフをかくと

 増減表をかくと

 したがって

$x=0$ で極大値 $3$

$x=2$ で極小値 $-1$

 このとき

$x=0,2$ における $f'(x)$ の値は $0$ になっている

 

 

極大・極小をとるときの $f'(x)$ の値は必ず $0$ になっているね!

極大・極小に関する問題を解いていると,そのような共通点に気が付くね!

$x=a$ で極値をもつための条件
 関数 $f(x)$ が $x=a$ で極値をとるならば,$f'(a)=0$ である

逆に,

「$f'(a)=0$ ならば,関数 $f(x)$ が $x=a$ で極値をとる」

は成り立たないことに注意しよう!

どういうこと?

$f(x)=x^3$ を例に考えてみよう!

 

 関数 $f(x)=x^3$ の極値

 導関数 $f'(x)$ を求めると

$f'(x)=3x^2$

 $f'(x)=0$ を求めると

$3x^2=0$

$x=0$

 $f'(x)$ のグラフをかくと

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: 200e0b1a512f2c320c9e346dc737e431.png

 増減表をかくと

 関数 $f(x)$ は常に増加する

 つまり,増減が入れかわらないので

$f(x)$ は極値をもたない

 関数 $f(x)=x^3$ は

 $f'(0)=0$ であるが,$x=0$ で極値をもたない

 ことがわかる

逆が成り立たないことを理解しておく必要があるね!

問題

 関数 $f(x)=x^3+ax^2+bx$ が $x=1$ で極大値 $4$ をとるような
 定数 $a$,$b$ の値を求めよ。また,極小値を求めよ。

 関数 $f(x)=x^3+ax^2+bx$ を微分すると

$f'(x)=3x^2+2ax+b$

 関数 $f(x)$ が $x=1$ で極大値 $4$ をとるとき

$f'(1)=0$,$f(1)=4$

 $f'(1)=0$ より

$3\cdot1^2+2a\cdot1+b=0$

$2a+b=-3$ $\cdots\cdots$ ①

 $f(1)=4$ より

$1^3+a\cdot1^2+b\cdot1=4$

$a+b=3$  $\cdots\cdots$ ②

 ①,②を解いて

$a=-6$,$b=9$

 このとき

$f(x)=x^3-6x^2+9x$

$f'(x)=3x^2-12x+9=3(x^2-4x+3)=3(x-1)(x-3)$

 $f'(x)=0$ のとき

$3(x-1)(x-3)=0$

$x=1,3$

 $f'(x)$ のグラフは

 増減表をかくと

$x=3$ で極小値 $0$ をとる

$f'(1)=0$ であっても $f(x)$ が $x=1$ で極大値をとるとは限らないため,増減表で $f(x)$ が $x=1$ で極大値 $4$ をとることを確認しよう!

「$f'(a)=0$ ならば,$x=a$ で極値をもつ」が成り立たないからだね!

答えが出ても,忘れずに増減表を書いて確認しよう!

まとめ

● 極値の条件から関数の決定

 関数 $f(x)$ が $x=a$ で極値をもつならば,$f'(x)=0$ である

 逆「$f'(a)=0$ ならば,関数 $f(x)$ が $x=a$ で極値をもつ」は成り立たない

よく出題されるので,きちんとおさえておこう!

コメント

タイトルとURLをコピーしました