独立な試行とは
どの試行の結果も他の試行の結果に影響を与えないとき
これらの試行は 独立 という
例えば,
さいころを2回投げるときの1回目の試行と2回目の試行
1回目にどの目が出ようと,2回目には影響はないから独立だね!
独立な試行の確率
$S$ で事象 $A$ が起こり,$T$ で事象 $B$ が起こる確率は
$(A の確率)\times(B の確率)$
3つ以上についても同様
独立な試行なら,確率をかけることができる!
偶数が出る確率は $\displaystyle{\frac{3}{6}=\frac{1}{2}}$
3の倍数が出る確率は $\displaystyle{\frac{2}{6}=\frac{1}{3}}$
1回目の試行と2回目の試行は独立なので
$\displaystyle{\frac{1}{2}\times\frac{1}{3}=\frac{1}{6}}$
それぞれを確率で表して,それらをかけるだけで簡単に求まるね!
【場合の数の考え方で解いても同じ】
さいころを2回投げるとき $6\times6$ (通り)
偶数がでるのは $3$ 通り
3の倍数が出るのは $2$ 通り
1回目に偶数,2回目に3の倍数が出るのは $3\times2$ (通り)
よって $\displaystyle{\frac{3\times2}{6\times6}=\frac{1}{6}}$
まとめ
● 独立な試行とは
互いに影響を及ぼさない試行
● 独立な試行の確率(独立な試行なら確率をかける)
2つの独立な試行 $S$ と $T$ がある。
$S$ で事象 $A$ が起こり,$T$ で事象 $B$ が起こる確率は
$(A の確率)\times(B の確率)$
3つ以上についても同様
問題
(1) コインを3回投げるとき,3回とも表が出る
(2) さいころを4回投げるとき,4回とも3の倍数が出る
(3) $A$ の袋に赤玉2個と白玉1個,$B$ の袋に赤玉1個と白玉2個が入っており,$A$,$B$ の袋から1個ずつ玉を取り出すとき,ともに赤色である
(1) コインを3回投げるとき,3回とも表が出る
コインを1回投げて表が出る確率は $\displaystyle{\frac{1}{2}}$
それぞれの試行は独立なので $\displaystyle{\left(\frac{1}{2}\right)^3=\frac{1}{8}}$
(2) さいころを4回投げるとき,4回とも3の倍数が出る
さいころを1回投げて3の倍数が出る確率は $\displaystyle{\frac{2}{6}=\frac{1}{3}}$
それぞれの試行は独立なので $\displaystyle{\left(\frac{1}{3}\right)^4=\frac{1}{81}}$
(3) $A$ の袋に赤玉2個と白玉1個,$B$ の袋に赤玉1個と白玉2個が入っており,$A$,$B$ の袋から1個ずつ玉を取り出すとき,ともに赤色である
$A$ の袋から赤玉を取り出す確率は $\displaystyle{\frac{2}{3}}$
$B$ の袋から赤玉を取り出す確率は $\displaystyle{\frac{1}{3}}$
それぞれの試行は独立なので $\displaystyle{\frac{2}{3}\times\frac{1}{3}=\frac{2}{9}}$
独立な試行のときは,確率をかけよう!
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