確率の基本

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場合の数と確率

確率の求め方

確率の求め方
$\displaystyle{A の確率=\frac{Aが起こる場合の数}{すべての場合の数}}$

確率のよく出題される試行

コインを投げる

コインを2枚同時に投げるとき,2枚とも表の確率

コイン1枚に対して,表と裏の2通りの出方がある

2枚同時に投げるので,すべての場合の数は

積の法則より $2\times2=4$ (通り)

2枚とも表になるのは $1$ (通り)

求める確率は $\displaystyle{\frac{1}{4}}$

 

コイン2枚の出方は
$(オ,オ)$
$(オ,ウ)$
$(ウ,オ)$
$(ウ,ウ)$

コインを3枚同時に投げるとき,1枚だけ表の確率

3枚同時に投げるので,すべての場合の数は

積の法則より $2\times2\times2=8$ (通り)

コイン3枚の出方は
$(オ,オ,オ)$
$(オ,オ,ウ)$
$(オ,ウ,オ)$
$(ウ,オ,オ)$
$(オ,ウ,ウ)$
$(ウ,ウ,オ)$
$(ウ,オ,ウ)$

$(ウ,ウ,ウ)$

1枚だけ表が出るのは $3$ (通り)

求める確率は $\displaystyle{\frac{3}{8}}$

さいころを投げる

さいころを2個同時に投げるとき,目の和が4である確率

さいころ1個に対して,6通りの出方がある

2個同時に投げるので,すべての場合の数は

積の法則より $6\times6=36$ (通り)

目の和が4になるのは

$(1,3)$,$(2,2)$,$(3,1)$

の $3$ (通り)

求める確率は $\displaystyle{\frac{3}{36}=\frac{1}{12}}$

さいころを3個同時に投げるとき,すべて同じ目である確率

3個同時に投げるので,すべての場合の数は

積の法則より $6\times6\times6=216$ (通り)

すべて同じ目になるのは

$(1,1,1)$,$(2,2,2)$,$(3,3,3)$,
$(4,4,4)$,$(5,5,5)$,$(6,6,6)$

の $6$ (通り)

求める確率は $\displaystyle{\frac{6}{216}=\frac{1}{36}}$

袋から玉を取り出す

袋から玉を取り出す問題で注意しないといけないのは「玉を区別する」こと!

赤玉が3個ある場合は「赤①」「赤②」「赤③」と番号を振ろう!

赤玉3個と白玉2個入った袋から玉を1個取り出すとき,赤玉を取り出す確率

袋の中には玉が5個
「赤①」「赤②」「赤③」「白①」「白②」
入っているので,

玉の取り出し方は全部で $5$ (通り)

赤玉は3個あるので,

赤玉の取り出し方は $3$ (通り)

求める確率は $\displaystyle{\frac{3}{5}}$

 

袋の中には赤玉と白玉の2種類しかないから $\displaystyle{\frac{1}{2}}$ と答えないように注意しよう!

赤玉を取り出す確率 $\displaystyle{\frac{3}{5}}$

白玉を取り出す確率 $\displaystyle{\frac{2}{5}}$

当然,赤玉の個数が多いので,赤を取り出す確率の方が高い

玉を取り出す問題のポイント
玉を区別するために番号を振る

順列を使った確率の問題

順列の復習はこれ↓

順列
順列の基本!「nPr」と「n!」の使い方をマスターしよう!
$A,B,C,D$ の4人でリレーの順番をくじで決めるとき,$A$ が1番目,$B$ が4番目に走ることになる確率

4人全員の並べ方は $4!$ (通り)

$A$ が1番目,$B$ が4番目のとき,
残りの2人 $C,D$ を2番目と3番目に
並べる並び方は $2!$ (通り)

求める確率は 求める確率は $\displaystyle{\frac{2!}{4!}=\frac{1}{12}}$

組合せを使った確率の問題

組合せの復習はこれ↓

組合せ
順列との違いをはっきりさせよう!「nCr」の計算もこれでばっちり!
赤玉3個と白玉2個入った袋から玉を同時に2個取り出す
(1) 2個とも赤玉を取り出す確率
(2) 赤玉1個,白玉1個取り出す確率

(1) 2個とも赤玉を取り出す確率

袋の中には玉が5個
「赤①」「赤②」「赤③」「白①」「白②」
入っている

5個から2個取り出すので,
玉の取り出し方は全部で $_5C_2$ (通り)

2個とも赤玉を取り出すとき,
赤玉3個から2個取り出すので $_3C_2$ (通り)

求める確率は $\displaystyle{\frac{_3C_2}{_5C_2}=\frac{3}{10}}$

 

(2) 赤玉1個,白玉1個取り出す確率

玉の取り出し方は全部で $_5C_2$ (通り)

赤玉1個,白玉1個取り出すとき,
赤玉3個から1個取り出す $_3C_1$ (通り)
白玉2個から1個取り出す $_2C_1$ (通り)

積の法則より $_3C_1\times_2C_1$

求める確率は $\displaystyle{\frac{_3C_1\times_2C_1}{_5C_2}=\frac{3}{5}}$

まとめ

● 確率の求め方

 $\displaystyle{A の確率=\frac{Aが起こる場合の数}{すべての場合の数}}$

● 確率でよく出題される試行

  • コインを投げる
  • さいころを投げる
  • 袋から玉を取り出す

● 袋から玉を取り出す問題

 袋の中の玉は区別する

問題

次の確率を求めよ
(1) コインを同時に3枚投げるとき,すべて裏
(2) さいころを同時に3個投げるとき,目の和が4
(3) 5つの文字 $a~e$ をランダムに1列に並べるとき,$a$ が左端,$b$ が右端になる確率 (4) 赤玉が4個と白玉が3個入った袋から,赤玉を2個,白玉を1個取り出す確率

(1) コインを同時に3枚投げるとき,すべて裏

3枚同時に投げるので,すべての場合の数は

積の法則より $2\times2\times2=8$ (通り)

すべて裏が出るのは $1$ (通り)

求める確率は $\displaystyle{\frac{1}{8}}$

 

(2) さいころを同時に3個投げるとき,目の和が5

3個同時に投げるので,すべての場合の数は

積の法則より $6\times6\times6=216$ (通り)

目の和が4になるのは

$(1,1,2)$,$(1,2,1)$,$(2,1,1)$

の $3$ (通り)

求める確率は $\displaystyle{\frac{3}{216}=\frac{1}{72}}$

 

(3) 5つの文字 $a~e$ をランダムに1列に並べるとき,$a$ が左端,$b$ が右端になる確率

5つの文字の並べ方は $5!$ (通り)

$a$ が左端,$b$ が右端のとき,
残りの3つ $c,d,e$ を間に
並べる並び方は $3!$ (通り)

求める確率は 求める確率は $\displaystyle{\frac{3!}{5!}=\frac{1}{20}}$

 

(4) 赤玉が4個と白玉が3個入った袋から,赤玉を2個,白玉を1個取り出す確率

玉の取り出し方は全部で $_7C_3$ (通り)

赤玉2個,白玉1個取り出すとき,

赤玉4個から2個取り出す $_4C_2$ (通り)

白玉3個から1個取り出す $_3C_1$ (通り)

積の法則より $_4C_2\times_3C_1$

求める確率は $\displaystyle{\frac{_4C_2\times_3C_1}{_7C_3}=\frac{18}{35}}$

 

何事も基本が大切!

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