数列の入門「等差数列」を学ぼう!
数列の表記と一般項
数列 … 数を一列に並べたもの
$1,4,9,16,25,\cdots\cdots$
$1,4,7,10,13,\cdots\cdots$
$2,6,18,54,162,\cdots\cdots$
$1,2,4,7,11,\cdots\cdots$
項 … 数列における各数
数列の項は最初の項から順に第1項,第2項,第3項,……,第 $n$ 項
第1項のことを 初項 という
数列を一般的に表すために次のように書く
$a_1,a_2,a_3,\cdots\cdots,a_n$
つまり
$a_○$ が第○項
この数列を ${a_n}$ と略記することもある
第 $n$ 項の $a_n$ を数列 $\{a_n\}$ の 一般項 という
一般項が分かれば,数列の第何項でも求めることができるよ!
例 $a_n=3n-1$ である数列 $\{a_n\}$ の第 $5$ 項を求めよ。
$a_5=3\cdot5-1=14$
$a_○=3\cdot○-1$
のように $n$ に値を代入すると項が求まる!
等差数列とは
等差数列 … 初項に一定の数を足して得られる数列
足していく一定の数のことを 公差 といい,$d$ で表す
等差数列の例
等差数列の一般項
初項 $a$,公差 $d$ の等差数列 $\{a_n\}$
\begin{eqnarray} a_1 &=& a \\ a_2 &=& a+d \\ a_3 &=& a+2d \\ a_4 &=& a+3d \\ &&\cdots\cdots \\ &&\cdots\cdots \\ &&\cdots\cdots \\ a_n &=& a+(n-1)d \\ \end{eqnarray}
第 $2$ 項は初項に公差を $1$ 回足すと求まる
第 $3$ 項は初項に公差を $2$ 回足すと求まる
第 $4$ 項は初項に公差を $3$ 回足すと求まる
これより
第 $n$ 項は 初項に公差を $(n-1)$ 回足すと求まる
初項 $a$,公差 $d$ の等差数列 $\{a_n\}$ の一般項は
$a_n=a+(n-1)d$
一般項を求めてみよう!
$a_n=2+(n-1)\cdot3=3n-1$
問題
等差数列の一般項に関する問題を解いてみよう!
初項 $a$,公差 $d$ とすると
$a_n=a+(n-1)d$
$a_3=5$ より
$a+2d=5$ $\cdots\cdots$ ①
$a_6=-4$ より
$a+5d=-4$ $\cdots\cdots$ ②
①,②を解くと
$a=11$,$d=-3$
したがって
$a_n=11+(n-1)\cdot(-3)=-3n+14$
初項が $3$,公差が $4$ である等差数列 $\{a_n\}$ について,次の問いに答えよ。
(1) $99$ は第何項か。
(2) 初めて $300$ を超えるのは第何項か。
(1) $99$ は第何項か。
数列 $\{a_n\}$ の一般項は
$a_n=3+(n-1)\cdot4=4n-1$
$4n-1=99$ を解くと
$n=25$
したがって,$99$ は 第 $25$ 項
(2) 初めて $300$ を超えるのは第何項か。
$4n-1>300$ より
$\displaystyle{n>\frac{301}{4}=75.2\cdots}$
これを満たす最小の自然数 $n$ は
$n=76$
したがって, 初めて $300$ を超えるのは 第 $76$ 項
数列の問題を考えるときには,一般項が重要だね!
まとめ
● 等差数列の一般項
初項 $a$,公差 $d$ の等差数列 $\{a_n\}$ の一般項は
$a_n=a+(n-1)d$
数列のスタートダッシュは「等差数列」から!
基本をマスターしよう!
コメント