等差数列の一般項
初項 $a$,公差 $d$ の等差数列 $\{a_n\}$ の一般項は
$a_n=a+(n-1)d$
詳しくはこれ↓
等差数列の和
$1$ から $100$ までの和ってどうやって求める?
逆にして足すと簡単に計算できるよね!
この方法が等差数列の和を計算するときに使えるよ!
これを一般化してみよう!
初項が $a$,公差 $d$ の等差数列において,第 $n$ 項が $l$ のとき,初項から第 $n$ 項までの和を $S_n$ で表すと
$S_n=a+(a+d)+(a+2d)+\cdots\cdots+(l-2d)+(l-d)+l$
足す項の順を逆にして足し合わせると
\begin{eqnarray} S_n &=& a&+&(a+d)&+&(a+2d)&+&\cdots\cdots&+&(l-2d)&+&(l-d)&+& l \\ +\large{)} S_n &=& l&+&(l-d)&+&(l-2d)&+&\cdots\cdots&+&(a+2d)&+&(a+d)&+& a\\ \hline 2S_n &=& (a+l)&+&(a+l)&+&(a+l)&+&\cdots\cdots&+&(a+l)&+&(a+l)&+&(a+l) \\ \end{eqnarray} \begin{eqnarray} 2S_n &=& (a+l)\times n \\\\ S &=& \frac{1}{2}n(a+l) \end{eqnarray}
$l$ は第 $n$ 項なので,$l=a+(n-1)d$ と表される
よって
\begin{eqnarray} S_n &=& \frac{1}{2}n(a+l) \\\\ &=& \frac{1}{2}n\{a+a+(n-1)d\} \\\\ &=& \frac{1}{2}n\{2a+(n-1)d\} \end{eqnarray}
等差数列の初項から第 $n$ 項までの和を $S_n$ とする
1 初項 $a$,第 $n$ 項(末項) $l$ のとき
$\displaystyle{S_n=\frac{1}{2}n(a+l)}$
2 初項 $a$,公差 $d$ のとき
$\displaystyle{S_n=\frac{1}{2}n\{2a+(n-1)d\}}$
1 末項が分かってるか
2 公差が分かっているか
で使い分けないといけないね!
忘れやすい公式だけど,覚えて使えるようにしよう!
忘れても上の流れで公式が求められるように!
問題
(1) 初項 $1$,末項 $59$,項数 $20$ の等差数列の和 $S$
(2) 初項 $1$,公差 $4$ の等差数列の初項から第 $15$ 項までの和 $S$
(3) 初項 $3$,公差 $5$ の等差数列の初項から第 $n$ 項までの和 $S_n$
(1) 初項 $1$,末項 $59$,項数 $20$ の等差数列の和 $S$
\begin{eqnarray} S &=& \frac{1}{2}\cdot20\cdot(1+59) \\\\ &=& 600 \end{eqnarray}(2) 初項 $1$,公差 $4$ の等差数列の初項から第 $15$ 項までの和 $S$
\begin{eqnarray} S &=& \frac{1}{2}\cdot15\cdot\{2\cdot1+(59-1)\cdot4\} \\\\ &=& 1755 \end{eqnarray}(3) 初項 $3$,公差 $5$ の等差数列の初項から第 $n$ 項までの和 $S_n$
\begin{eqnarray} S_n &=& \frac{1}{2}\cdot n \cdot\{2\cdot3+(n-1)\cdot5\} \\\\ &=& \frac{1}{2}n(5n+1) \end{eqnarray}
和の公式を使えば簡単に和が求まるね!
まとめ
● 等差数列の和
等差数列の初項から第 $n$ 項までの和を $S_n$ とする
1 初項 $a$,第 $n$ 項(末項) $l$ のとき
$\displaystyle{S_n=\frac{1}{2}n(a+l)}$
2 初項 $a$,公差 $d$ のとき
$\displaystyle{S_n=\frac{1}{2}n\{2a+(n-1)d\}}$
等差数列の和の公式が使いこなせるかどうかで差がつくぞ!
しっかり練習しよう!
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