高校数学Ⅱで習う『複素数の相等』に関する問題を解説しました!
複素数を $a+bi$ の形に整理して、実部と虚部をそれぞれ比較するのがポイント!
この投稿を見れば、『複素数の相等』に関する問題はバッチリ!
複素数の相等のポイント
複素数は、整理して $a$ $+$ $b$ $i$ の形にする($a$ は実部、$b$ は虚部)
複素数が等しい場合、実部どうし、虚部どうしが等しい
$a$,$b$,$c$,$d$ が実数のとき
$a$ $+$ $b$ $i=$ $c$ $+$ $d$ $i$ $\Longleftrightarrow$ $a$ $=$ $c$ かつ $b$ $=$ $d$
(とくに $a$ $+$ $b$ $i=0$ $\Longleftrightarrow$ $a$ $=0$ かつ $b$ $=0$)
$a$ $+$ $b$ $i$ が実数 $\Longleftrightarrow$ $b$ $=0$
$a$ $+$ $b$ $i$ が純虚数 $\Longleftrightarrow$ $a$ $=0$ かつ $b$ $≠0$
複素数の相等の基本問題
$x$,$y$ が実数であるから,$x+y$,$x+2$ は実数である
よって $x+y=3$,$y+2=4$
これを解いて $x=1$,$y=2$
複素数が実数や純虚数になる問題
$(2+ai)(3+2i)=6+4i+3ai+2ai^2=6-2a+(3a+4)i$
$a$ が実数であるから,$6-2a$,$3a+4$ は実数である
実数のときは $3a+4=0$ より $\displaystyle{a=-\frac{4}{3}}$
純虚数のときは $6-2a=0$ かつ $3a+4≠0$ より $a=3$
x+yiとおいて考える問題
$z=x+yi$ ($x$,$y$ は実数)とおく
$z^2=i$ に代入すると $(x+yi)^2=i$
これを整理すると $(x^2-y^2)+2xyi=i$
$x$,$y$ は実数であるから,$x^2-y^2$,$2xy$ も実数であるので
②より,$x≠0$ なので $\displaystyle{y=\frac{1}{2x}}$ … ③
①に代入すると $\displaystyle{x^2-\left(\frac{1}{2x}\right)^2=0}$
$4x^4-1=0$
すなわち $(2x^2+1)(2x^2-1)=0$
$x$ は実数より $2x^2+1≠0$ であるから $2x^2-1=0$
よって $\displaystyle{x=\pm\frac{\sqrt{2}}{2}}$
③に代入すると $\displaystyle{x=\frac{\sqrt{2}}{2}}$ のとき $\displaystyle{y=\frac{\sqrt{2}}{2}}$
$\displaystyle{x=-\frac{\sqrt{2}}{2}}$ のとき $\displaystyle{y=-\frac{\sqrt{2}}{2}}$
したがって $\displaystyle{z=\frac{\sqrt{2}}{2}+\frac{\sqrt{2}}{2}i,-\frac{\sqrt{2}}{2}-\frac{\sqrt{2}}{2}i}$
コメント