条件の否定

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数学Ⅰ

条件の否定を答えることができる?

意外と答えられない人が多いですが,

やり方がわかればとても簡単!

ポイントは,条件の否定のパターンをきちんと把握しておくこと!

この投稿を見れば,条件の否定は完璧です!

条件の否定

条件 $p$ に対して 「$p$ でない」を $p$ の否定 という

ポイント
 $p$ の否定は $\overline{p}$ で表す

集合 $A$ における「補集合 $\overline{A}$」と似ているね!

補集合について↓

集合
集合の基本である 共通部分(かつ)・和集合(または)・補集合 を理解していますか? 集合は図で考えるのが基本! よく問題で出題される集合をまとめました!

 $x$ を実数とする。次の条件の否定を答えよ。

 (1) $x$ は有理数である

 (2) $x>0$


(1) 「$x$ は有理数である」の否定

 $x$ は有理数でない
 すなわち $x$ は無理数である

実数は必ず「有理数」か「無理数」のどちらかに分類されるので、

「有理数でない」ということは「無理数である」ということ!

有理数と無理数の復習はこれ↓

実数
実数とは何か?聞かれたら困る人は必見! 実数,有理数,無理数,… 数学には○○数というものが多く登場します。 中学生・高校生のために,『実数』『有理数』『無理数』を分かりやすく教えます! これを読んだら,『実数』『有理数』『無理数』なんて簡単!

(2) 「$x>0$」の否定

 $x>0$ でない
 すなわち $x≦0$

$=$ の付け忘れに注意しないとね!

「かつ」「または」の否定

「ド・モルガンの法則」覚えてる?

$\overline{A∩B}=\overline{A}∪\overline{B}$

$\overline{A∪B}=\overline{A}∩\overline{B}$

だったよね!

よく覚えてたね!

これを使うと「かつ」「または」の否定も簡単だよ!

ド・モルガンの法則はこれ↓

ド・モルガンの法則
ド・モルガンの法則を理解していますか? 『ド・モルガンの法則がなぜその式になるのか』 集合を使ってわかりやすく説明します! 式を覚えているだけはNG! どんな場面で使えばいいのか? と悩んでいる人もこの投稿で解決します!
「かつ」「または」の否定

 『 $pかつq$ 』 の否定は 『 $\overline{p}または\overline{q}$ 』

 『 $pまたはq$ 』 の否定は 『 $\overline{p}かつ\overline{q}$ 』

これを使って問題を解いてみよう!

 $a,b$ を実数とする。次の条件の否定を答えよ。

 (1) $a$ は偶数 かつ $b$ は偶数

 (2) $a=0$ または $b=0$

(1) 「 $a$ は偶数 かつ $b$ は偶数 」の否定

 $a$ は奇数 または $b$ は奇数

 

(2) 「 $a=0$ または $b=0$ 」の否定

 $a≠0$ かつ $b≠0$

「少なくとも一方が」「ともに」の否定

「少なくとも一方が」「ともに」の否定ってどうなるのかな?

 $m,n$ を自然数とする。次の条件の否定を答えよ。

 (1) $m,n$ の少なくとも一方が奇数

 (2) $m,n$ がともに奇数


(1) 「 $m,n$ の少なくとも一方が奇数 」の否定

 $m,n$ の少なくとも一方が奇数は下の3つの場合がある

 その否定なので $m,n$ がともに偶数

(2) 「 $m,n$ がともに奇数 」の否定

 $m,n$ がともに奇数以外は3つの場合がある

 よって $m,n$ の少なくとも一方が偶数

「 $m,n$ の少なくとも一方が奇数 」の否定は「 $m,n$ がともに偶数

「 $m,n$ のともに奇数 」の否定は「 $m,n$ の少なくとも一方が偶数

 

「少なくとも一方が」「ともに」の否定

 『 〇,〇の少なくとも一方が $p$ 』の否定は『 〇,〇がともに $\overline{p}$ 』

 『 〇,〇がともに $p$ 』の否定は『 〇,〇の少なくとも一方が $\overline{p}$ 』

まとめ

● 「かつ」「または」の否定

 『 $pかつq$ 』 の否定は 『 $\overline{p}または\overline{q}$ 』

 『 $pまたはq$ 』 の否定は 『 $\overline{p}かつ\overline{q}$ 』

● 「少なくとも一方が」「ともに」の否定

 『 〇,〇の少なくとも一方が $p$ 』 の否定は 『 〇,〇がともに $\overline{p}$ 』

 『 〇,〇がともに $p$ 』 の否定は 『 〇,〇の少なくとも一方が $\overline{p}$ 』

問題

 $a,b$ を実数とする。次の条件の否定を答えよ。

 (1) $0<$$a≦1$

 (2) $a<0$ または $b≧0$

 (3) $a=0$ かつ $b=0$

 (4) $a,b$ のうち少なくとも一方が有理数である

 (5) $a,b$ ともに有理数である

解答


(1) 「 $0<$$a≦1$ 」の否定

   $a≦0,1<a$

 

(2) 「 $a<0$ または $b≧0$ 」の否定

   $a≧0$ かつ $b<0$

 

(3) 「 $a=0$ かつ $b=0$ 」の否定

   $a≠0$ または $b≠0$

 

(4) 「 $a,b$ のうち少なくとも一方が有理数である 」の否定

   $a,b$ がともに無理数である

 

(5) 「 $a,b$ ともに有理数である 」の否定

   $a,b$ の少なくとも一方が無理数である

 

 

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