1次不定方程式とは
$ax+by=c$ を1次不定方程式という($a≠0$,$b≠0$)
例 $2x+3y=4$,$5x-2y=3$ など
不定方程式とは
「不定」の意味は「定まらない」
つまり,「解が1つに定まらない方程式」を「不定方程式」という
例えば,
1次方程式 $2x-4=0$ の解は $x=2$ と1つに定まる
連立方程式 $x+y=2$,$2x-y=1$ の解は $x=1$,$y=1$ と1つに定まる
つまり,
文字の数と方程式の数が一致していれば,方程式の解は1つに定まる
1次不定方程式 $x+y=1$ の解は
$(x,y)=(1,0),(\frac{1}{2},\frac{1}{2}),(-2,1)\cdots$ のように解が無数に存在する
不定方程式とは
文字の数が方程式の数よりも多く,解が無数に存在する方程式である
文字の数と方程式の数が一致していれば,方程式の解が求まる
ことを頭に入れて計算しよう!
1次不定方程式 $ax+by=0$ を解く
1次不定方程式は解が無数に存在するのに,どうやってすべて求めるの?
1次不定方程式の解は今まで方程式の解とは表現の仕方が違うから,しっかり確認しよう!
式変形すると $3x=4y$
$3$ と $4$ は互いに素(最大公約数が $1$)
右辺に $4$ があるので,$x$ は $4$ の倍数
左辺に $3$ があるので,$y$ は $3$ の倍数
整数 $k$ を用いて表すと,$x=4k$,$y=3k$
【別の考え方】
式変形すると $\displaystyle y=\frac{3}{4}x$
$y$ が整数になるときは必ず $x$ は $4$ の倍数になる
$x$ が $4$ の倍数のとき,整数 $k$ を用いて $x=4k$
このとき,$\displaystyle y=\frac{3}{4}4k=3k$
したがって,$x=4k$,$y=3k$
$3x-4y=0$ の解を書き並べてみても
$(x,y)=\cdots,(-8,-6),(-4,-3),(0,0),(4,3),(8,6),\cdots$
$x$ が $4$ の倍数,$y$ が $3$ の倍数になる
整数 $k$ を用いて解を表すんだね!
式変形すると $3x=-4y$
$3$ と $4$ は互いに素(最大公約数が $1$)なので
$x=4k$,$y=-3k$(または $x=-4k$,$y=3k$)
$〇x=□y$ という形に変形してから解を求めるのがコツ!
まとめ
● 1次不定方程式とは
$ax+by=c$ を1次不定方程式という($a≠0$,$b≠0$)
例 $2x+3y=4$,$5x-2y=3$ など
● 不定方程式とは
「解が1つに定まらない方程式」を「不定方程式」という
文字の数と方程式の数が一致していれば,方程式の解は1つに定まるが
文字の数が方程式の数よりも多いならば,解が無数に存在する(解が定まらない)
● $ax+by=0$ の解き方
$ax=-by$ と変形してから左辺と右辺を比較する
$x=bk$,$y=-ak$($k$ は整数)
$x=-bk$,$y=ak$ でもよい
式変形すると $5x=4y$
$4$ と $5$ は互いに素(最大公約数が $1$)なので,
整数 $k$ を用いて表すと,$x=4k$,$y=5k$
式変形すると $5x=-4y$
$4$ と $5$ は互いに素(最大公約数が $1$)なので
$x=4k$,$y=-5k$(または $x=-4k$,$y=5k$)
式変形してから考えることがポイントだね!
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