まずは1次不定方程式の基本を理解してから!
1次不定方程式の基本
$ax+by=0$ の解き方はこれ↓
1次不定方程式 $ax+by=c$ を解く
解法
手順1 $3□+4□=1$ という式を1つ作る
($3x+4y=1$ を満たす整数解 $x$,$y$ を1つ求める)
□に整数を入れて式を成り立たせるには
$3\cdot(-1)+4\cdot1=1$
$3\cdot3+4\cdot(-2)=1$
$3\cdot7+4\cdot(-5)=1$
などがある
どれでもいいので,数字を入れて式を1つ作ろう
手順2 方程式を手順1の式で引いて右辺を $0$ にする
$3x+4y=1$ を手順1で求めた式 $3\cdot(-1)+4\cdot1=1$ で引く
$3x+4y=1$ $\cdots$ ①
$3\cdot(-1)+4\cdot1=1$ $\cdots$ ②
①ー②より $3\{x-(-1)\}+4(y-1)=0$
すなわち $3(x+1)+4(y-1)=0$
手順3 方程式 $ax+by=0$ と同様に解く
式変形して $3(x+1)=-4(y-1)$
$3$ と $4$ は互いに素(最大公約数が $1$)なので
整数 $k$ を用いて $x+1=4k$,$y-1=-3k$
よって $x=4k-1$,$y=-3k+1$
または
$x+1=-4k$,$y-1=3k$
よって $x=-4k-1$,$y=3k+1$
でもよい
解の表し方は無数にある
手順1で作った式が $3\cdot3+4\cdot(-2)=1$ なら,
$x=4k+3$,$y=-3k-2$
(または $x=-4k+3$,$y=3k-2$ ) になる
つまり,手順1で作った式によって,解の表し方が異なる
しかし,
$x=4k-1$,$y=-3k+1$ と解を表しても
$x=4k+3$,$y=-3k-2$ と解を表しても
$k$ に整数を代入すると,どちらの解も
$(x、y)=\cdots,(-5,4),(-1,1),(3,-2),(7,-5),\cdots$
と一致する
解の検算
答えが合ってるかどうか確認はできないの?
出てきた式を方程式に代入して,式が成り立てば正解だよ!
$x=4k-1$,$y=-3k+1$ を $3x+4y=1$ に代入すると
$3(4k-1)+4(-3k+1)=1$
左辺と右辺は等しくなるので,
$x=4k-1$,$y=-3k+1$ は方程式 $3x+4y=1$ の解である
まとめ
● 1次不定方程式 $ax+by=c$ の解き方
手順1 $a□+b□=c$ を作る
$ax+by=c$ の整数解の1つを求める
手順2 方程式を手順1の式で引く
手順3 $a(x-□)+b(y-□)=0$ を解く
● 1次不定方程式のポイント
- 整数 $k$ を用いた解の表し方は無数にあるが,どれも同じ解を表している
- 方程式に解を代入すると検算ができる
問題
$x=1$,$y=-1$ は $5x+4y=1$ の解の1つなので
$5\cdot1+4\cdot(-1)=1$
$5x+4y=1$ \cdots ①
$5\cdot1+4\cdot(-1)=1$ \cdots ②
①ー②より $5(x-1)+4\{y-(-1)\}=0$
すなわち $5(x-1)+4(y+1)=0$
式変形して $5(x-1)=-4(y+1)$
$5$ と $4$ は互いに素(最大公約数が $1$ )なので
整数 $k$ を用いて $x-1=4k$,$y+1=-5k$
よって $x=4k+1$,$y=-5k-1$
$x=1$,$y=1$ は $5x+4y=1$ の解の1つなので
$5\cdot1-4\cdot1=1$
$5x-4y=1$ \cdots ①
$5\cdot1-4\cdot1=1$ \cdots ②
①ー②より $5(x-1)-4\{y-1\}=0$
すなわち $5(x-1)-4(y-1)=0$
式変形して $5(x-1)=4(y-1)$
$5$ と $4$ は互いに素(最大公約数が $1$ )なので
整数 $k$ を用いて $x-1=4k$,$y-1=5k$
よって $x=4k+1$,$y=5k+1$
解き方が分かれば練習あるのみ!
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