接線の方程式(接点が与えられていない)

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数学Ⅱ

接点が与えられていない場合の接線の方程式を求めよう!

接線

接線の傾きは微分係数

微分係数と接線の傾き

関数 $y=f(x)$ の $x=a$ における微分係数 $f'(a)$ は

関数 $y=f(x)$ のグラフ上の点 $A(a,f(a))$ における接線の傾きと等しい

微分係数と接線の傾きの関係はこれ↓

接線の方程式(接点が与えられている)
傾きが微分係数,通る点が接点で直線の方程式を用いれば,接線の方程式が求まる!

 

接線の方程式

接線は直線!

直線の方程式の求め方を復習しよう!

直線の方程式の求め方

直線の方程式

傾き $m$,点 $(x_1,y_1)$ を通る直線の方程式は

  $y-y_1=m(x-x_1)$

直線の方程式は「傾き」と「通る点」で求まる

だったね!

直線の方程式の復習はこれ↓

直線の方程式
高校数学Ⅱで学ぶ『直線の方程式』を解説! 直線は座標平面の図形において基本中の基本! 「傾き」と「通る点」で直線の方程式を求めることができる! この投稿を見れば、『直線の方程式』を確実にマスターできます!

接線の方程式の求め方

接線の方程式は

「傾き」が微分係数

「通る点」が接点

で考えるのが基本!

接線の方程式
 「傾き」が微分係数
 「通る点」が接点

接点が与えられている場合

 関数 $f(x)=x^2+2x-1$ のグラフ上の点 $(1,2)$ における接線の方程式を求めよ。

 $f(x)$ の導関数は

$f'(x)=2x+2$

 $(1,2)$ における接線の傾きは,$x=1$ における微分係数 $f'(1)$ なので

$f'(1)=2\cdot1+2=4$

 求める接線は傾き $4$,点 $(1,2)$ を通る直線なので

$y-2=4(x-1)$

$y=4x-2$

 

接線も直線だから,「傾き」と「通る点」がキーワードだね!

接点が与えられていない場合

接点が与えられていない問題を解いてみよう!

 関数 $y=x^2+2$ のグラフに点 $(1,-1)$ から引いた接線の方程式を求めよ

$(1,-1)$ は接点でないので要注意

接点のx座標を文字でおく

 

接点が与えられていない場合は微分係数が求まらないので,接線の傾きが求まらないね…

接点がないと接線の傾きは求められない!

そういうときは,接点の $x$ 座標を文字でおこう!

接点が与えられていない場合
 接点の $x$ 座標を文字でおく

$x$ 座標を文字でおいたとき,$y$ 座標はどうなるの?

 接点の $x$ 座標を $a$ とすると

 接点は $y=x^2+2$ 上にあるので,$x=a$ のとき

$y=a^2+2$

 すなわち,接点の座標は

$(a,a^2+2)$

 

$x$ 座標を文字でおけば,$y$ 座標も表すことができる!

接線の傾きを表す

 $f(x)=x^2+2$ とすると

$f'(x)=2x$

 接線の傾きは $x=a$ における微分係数なので

$f'(a)=2a$

 接線の傾きは $2a$

接線の方程式を表す

 接線は傾き $2a$,点 $(a,a^2+2)$ を通るので

$y-(a^2+2)=2a(x-a)$

$y=2ax-a^2+2$

接線の方程式に通る点を代入する

 接線は $(1,-1)$ を通るので,代入して

$-1=2a\cdot1-a^2+2$

$a^2-2a-3=0$

$(a+1)(a-3)=0$

$a=-1,3$

接線の方程式を求める

 接線は $y=2ax-a^2+2$  接点は $(a,a^2+2)$

 $a=-1$ のとき  接線は $y=-2x+1$ 接点は $(-1,3)$

 $a=3$ のとき  接線は $y=6x-7$ 接点は $(3,11)$

問題

 関数 $y=x^2+3$ のグラフに点 $(-1,0)$ から引いた接線の方程式を求めよ

 

 接点の $x$ 座標を $a$ とすると

 接点の座標は

$(a,a^2+2)$

 $f(x)=x^2+3 とすると

$f'(x)=2x$

 接線の傾きは $x=a$ における微分係数なので

f'(a)=2a$

 接線の傾きは $2a$

 接線は傾き $2a$,点 $(a,a^2+3)$ を通るので

$y-(a^2+3)=2a(x-a)$

$y=2ax-a^2+3$

 接線は $(-1,0)$ を通るので,代入して

$0=2a\cdot(-1)-a^2+2$

$a^2+2a-3=0$

$(a-1)(a+3)=0$

$a=1,-3$

 接線は $y=2ax-a^2+3$  接点は $(a,a^2+3)$

 $a=1$ のとき  接線は $y=2x+1$ 接点は $(1,4)$

 $a=-3$ のとき  接線は $y=-6x-6$ 接点は $(-3,12)$

まとめ

● 接線の傾きは微分係数

 関数 $y=f(x)$ の $x=a$ における微分係数 $f'(a)$ は

 関数 $y=f(x)$ のグラフ上の点 $A(a,f(a))$ における接線の傾きと等しい

● 直線の方程式

 傾き $m$,点 $(x_1,y_1)$ を通る直線の方程式は

   $y-y_1=m(x-x_1)$

● 接線の方程式

 「傾き」が微分係数,「通る点」が接点

 で直線の方程式を用いる

● 接点が与えられていないとき

 関数 $f(x)$ における接点の $x$ 座標を $a$ として

 接点を $(a,f(a))$ とおく

 

接点が与えられていない場合は,接点を自分でおくことが重要!

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