式の展開は数学の基本中の基本!
展開における置き換えの利用をわかりやすく解説!
置き換えが使えるレベルになるまで練習しましょう!
この投稿を見て勉強すれば,展開の置き換えに困ることはありません!
置き換えを使う場面
$(a+b)$ のように共通した部分があるときに『置き換え』を使うよ!
分配法則を使ったら解けそうだけど…
そんな考え方をしてると数学の力がつかないよ!
『速く正確に』解くために,置き換えは重要だよ!
置き換えを使わない解法
\begin{eqnarray} && (a+b+2c)(a+b-2c) \\\\ &=& a^2+ab-2ca+ab+b^2-2bc+2ca+2bc-4c^2 \\\\ &=& a^2+2ab+b^2-4c^2 \end{eqnarray}
項が多いから計算ミスしそう…
置き換えを使った解法①
$a+b=A$ とおくと
\begin{eqnarray} && (a+b+2c)(a+b-2c) \\\\ &=& (A+2c)(A-2c) \\\\ &=& A^2-4c^2 \\\\ &=& a^2+2ab+b^2-4c^2 \end{eqnarray}
『共通する部分を文字で置き換える』やり方!
置き換えを使った解法②
\begin{eqnarray} && (a+b+2c)(a+b-2c) \\\\ &=& \{(a+b)+2c\}\{(a+b)-2c\} \\\\ &=& (a+b)^2-4c^2 \\\\ &=& a^2+2ab+b^2-4c^2 \end{eqnarray}
$a+b$ を『1つのものとみて考える』やり方!
置き換えを使う展開のポイント
↓必要な展開の公式はここで学べる!
置き換えを使う問題3選
(1) $(x^2-x+1)(x^2-3x+1)$
(2) $(2x+y-z)(2x-y+z)$
(3) $(a-b+c+d)(a+b+c-d)$
自力で解けたら答えを見てみよう!
共通する部分を文字で置き換える方法
(1) $x^2-x=A$ とおくと
$(x^2-x+1)(x^2-3x+1)$
$=(A-x)(A-3x)$
$=A^2-4xA+3x^2$
$=(x^2+1)^2-4x(x^2+1)+3x^2$
$=x^4+2x^2+1-4x^3-4x+3x^2$
$=x^4-4x^3+5x^2-4x+1$
(2) $y-z=A$ とおくと
$(2x+y-z)(2x-y+z)$
$=\{2x+(y-z)\}\{2x-(y-z)\}$
$=(2x+A)(2x-A)$
$=4x^2-A^2$
$=4x^2-(y-z)^2$
$=4x^2-(y^2+2yz-z^2)$
$=4x^2-y^2-2yz+z^2$
(3) $a+c=A$,$b-d=B$ とおくと
$(a-b+c+d)(a+b+c-d)$
$=\{(a+c)-(b-d)\}\{(a+c)+(b-d)\}$
$=(A-B)(A+B)$
$=A^2-B^2$
$=(a+c)^2-(b-d)^2$
$=a^2+2ac+c^2-(b^2-2bd+d^2)$
$=a^2-b^2+c^2-d^2+2ac+2bd$
1つのものとみなして考える方法
(1) $(x^2-x+1)(x^2-3x+1)$
$=\{(x^2+1)-x\}\{(x^2+1)-3x\}$
$=(x^2+1)^2-4x(x^2+1)+3x^2$
$=x^4+2x^2+1-4x^3-4x+3x^2$
$=x^4-4x^3+5x^2-4x+1$
(2) $(2x+y-z)(2x-y+z)$
$=\{2x+(y-z)\}\{2x-(y-z)\}$
$=(2x)^2-(y-z)^2$
$=4x^2-(y^2+2yz-z^2)$
$=4x^2-y^2-2yz+z^2$
(3) $(a-b+c+d)(a+b+c-d)$
$=\{(a+c)-(b-d)\}\{(a+c)+(b-d)\}$
$=(a+c)^2-(b-d)^2$
$=a^2+2ac+c^2-(b^2-2bd+d^2)$
$=a^2-b^2+c^2-d^2+2ac+2bd$
どっちの方法がいいか
『共通する部分を文字で置き換える』
『1つのものとみなして考える』
結局,どっちの方法がいいの?
できるなら『1つのものとみなして考える』方法が速く解ける!
『共通する部分を文字で置き換える』方法に慣れてきたら練習してみよう!
置き換えて考えることは,高校数学で非常に重要なテーマ!
しっかり練習して置き換えに慣れよ!
🔰基本…まずはこの記事から!
🔵標準…基本問題や公式の理解度が重要!
🔴応用…場合分けなど思考力が要求される!
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