不等式で表された集合に関して,共通部分・和集合・補集合の考え方について分かりやすく解説しました!
数直線で問題を考えることで,とても簡単に理解することができます!
集合の表し方
集合の表し方には次の2つの方法があります。
② 要素の条件を述べる方法
例 $10$ 以下の正の偶数全体の集合を $A$ とする
① 要素を書き並べる方法
$A=\{2,4,6,8,10\}$
② 要素の条件を述べる方法
$A=\{$$x$$|$$x$ は $10$ 以下の正の偶数$\}$
↑ ↑
要素の代表 $x$ の満たす条件
他にも次のような表し方もできる
$A=\{2x|x$ は $5$ 以下の自然数$\}$
$A=\{2x|x=1,2,3,4,5\}$
要素が連続的な集合
$A=\{2,4,6,8,10\}$ のように,要素がとびとびの値(離散的な)集合は,「① 要素を書き並べる方法」が表しやすい。
しかし,「$1$ 以上 $2$ 以下の実数全体の集合 $B$」のように,要素が連続的な値をとる集合は,「② 要素の条件を述べる方法」の方が表しやすく,$B=\{x|1≦x≦2\}$ と表せる。
このように,要素が連続的な値をとる集合は,不等式で集合の条件を表す。
$B=\{1≦x≦2\}$ は誤りなので気を付けよう!
とても間違えやすいよ!
不等式で表された集合に関する問題
不等式で表された集合に関する問題は「数直線」を利用して考えよう!
(1) $A\cap B$
(2) $A\cup B$
(3) $\overline{B}$
(4) $A\cap \overline{B}$
(5) $\overline{A\cup B}$
(1) $A\cap B$ $A$ と $B$ の共通部分
$A\cap B=\{x|1<x≦2\}$
(2) $A\cup B$ $A$ と $B$ の和集合
$A\cup B=\{x|-1≦x\}$
(3) $\overline{B}$ $B$ の補集合
$\overline{B}=\{x|x<-1,2<x\}$
(4) $A\cap \overline{B}$ $A$ と $\overline{B}$ の共通部分
$A\cap \overline{B}=\{x|2<x\}$
(5) $\overline{A\cup B}$ $A\cup B$ の補集合
$A\cup B=\{x|-1≦x\}$ の補集合なので
$\overline{A\cup B}=\{x|x<-1\}$
🔰基本…まずはこの記事から!
🔵標準…基本問題や公式の理解度が重要!
🔴応用…場合分けなど思考力が要求される!
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