多項定理の一般項の利用

スポンサーリンク
多項定理の一般項を利用した係数の求め方を解説 式と証明

数学Ⅱで学ぶ『多項定理の一般項』を利用した問題をわかりやすく解説します!

重要なのは多項定理の一般項の基本をおさえながら問題演習を積むことです!

多項定理が苦手な人はぜひ参考にしてください!

この投稿で扱う問題はこれ!

問題
 $(x^2+2x-1)^6$ の展開式における $x^7$ の係数を求めよ。

 

答えを見る

 

多項定理とは

「$(a+b+c)^5$ の展開式で $a^2b^2c$ の係数を求めよ」

展開するのはさすがに大変ですよね。

こういった問題を解くときに、『多項定理』を使います。

二項定理と同様に、一般項を考えることで係数を求めることができます。

二項定理が苦手な人は、まずはこれ↓↓

二項定理の基本
数学Ⅱで学ぶ『二項定理』の原理と使い方をわかりやすく解説します! 式の展開の仕組みを理解することで、二項定理の理解が深まり、問題を解くのが非常に楽になります! 二項定理が苦手な人はぜひ参考にしてください!
多項定理(3項の場合)

$(a+b+c)^n$ の展開式の一般項は

$\displaystyle{\frac{n!}{a!b!c!}a^pb^qc^r}$

($p+q+r=n$,$p≧0$,$q≧0$,$r≧0$)

 

$(a+b+c)^n$ の一般項は、『$n$ 個の ( ) の中から $a$ を $p$ 個、$b$ を $q$ 個、$c$ を $r$ 個取り出す』と考えて、

$\displaystyle{\frac{n!}{p!q!r!}a^pb^qc^r}$

($p+q+r=n$,$p≧0$,$q≧0$,$r≧0$)

と表すことができる。

$(a+b+c)^n$ の一般項の考え方

 

詳しくはこの記事を参考にしてください↓↓

多項定理の基本
数学Ⅱで学ぶ『多項定理』をわかりやすく解説します! 『二項定理』と似ていますが、式の展開の仕組みを理解することで、多項定理の理解が深まり、問題を解くのが非常に楽になります! この投稿では、多項定理の原理とその使い方を例を交えながら解説します!

問題

問題
 $(x^2+2x-1)^6$ の展開式における $x^7$ の係数を求めよ。

 

解答

<解答の手順>

 1. 一般項をつくる ※指数法則に注意
 2. 条件から $p$,$q$,$r$ を絞り込む
   ➡1つの文字に着目して不等式を作る
 3. $p$,$q$,$r$ を代入して係数を求める

 $(x^2+2x-1)^6$ の展開式における一般項は

ただし、$p$,$q$,$r$ は $0$ 以上の整数で $p+q+r=6$

$x^7$ の係数を求めるので  $2p+q=7$  

ここをタッチ!

\begin{eqnarray} \left\{ \begin{array}{l} p+q+r=6 \\ 2p+q=7 \end{array} \right. \end{eqnarray} を満たす $0$ 以上の整数 $p,q,r$ の組を求める。
未知数3つに対し、方程式が2つであるから、係数が大きい文字 $p$ の範囲を考える。
そのために、$q=7-2p$ と式変形して $0≦q≦6$ から $p$ の範囲を求める。

 すなわち  $q=7-2p$
 $0≦q≦6$ であるから  $0≦7-2p≦6$
 これを解いて      $\displaystyle{\frac{1}{2}≦p≦\frac{7}{2}}$
 $p$ は $0$ 以上の整数なので  $p=1,2,3$  ← $p$ が絞り込めた!

 $p=1$ のとき  $q=5,r=0$
 $p=2$ のとき  $q=3,r=1$
 $p=3$ のとき  $q=1,r=2$

したがって、求める $x^7$ の係数は 

ここをタッチ!

$x^7$ の項は3つあり、これらは同類項なので足して整理する
\begin{eqnarray} & & \frac{6!}{1!5!0!}2^5(-1)^0+\frac{6!}{2!3!1!}2^3(-1)^1+\frac{6!}{3!1!2}2^1(-1)^2 \\ & = & 192-480+120 \\ & = & -168 \end{eqnarray}

 ※ $0!=1$,$(-1)^0=1$

 

あなたのオススメ

式と証明 数学Ⅱ
スポンサーリンク
「シグにゃんの数学ブログ」をフォローする
シグにゃんの数学ブログ

コメント

タイトルとURLをコピーしました