1次不定方程式①

スポンサーリンク
数学A

1次不定方程式とは

$ax+by=c$ を1次不定方程式という($a≠0$,$b≠0$)

例 $2x+3y=4$,$5x-2y=3$ など

不定方程式とは

「不定」の意味は「定まらない」

つまり,「解が1つに定まらない方程式」を「不定方程式」という

例えば,

1次方程式 $2x-4=0$ の解は $x=2$ と1つに定まる
連立方程式 $x+y=2$,$2x-y=1$ の解は $x=1$,$y=1$ と1つに定まる

つまり,

文字の数と方程式の数が一致していれば,方程式の解は1つに定まる

1次不定方程式 $x+y=1$ の解は

$(x,y)=(1,0),(\frac{1}{2},\frac{1}{2}),(-2,1)\cdots$ のように解が無数に存在する

不定方程式とは

文字の数が方程式の数よりも多く,解が無数に存在する方程式である

 

文字の数と方程式の数が一致していれば,方程式の解が求まる

ことを頭に入れて計算しよう!

1次不定方程式 $ax+by=0$ を解く

方程式 $3x-4y=0$ の整数解をすべて求めよ。

1次不定方程式は解が無数に存在するのに,どうやってすべて求めるの?

1次不定方程式の解は今まで方程式の解とは表現の仕方が違うから,しっかり確認しよう!

式変形すると $3x=4y$

$3$ と $4$ は互いに素(最大公約数が $1$)

右辺に $4$ があるので,$x$ は $4$ の倍数

左辺に $3$ があるので,$y$ は $3$ の倍数

整数 $k$ を用いて表すと,$x=4k$,$y=3k$

 

【別の考え方】

式変形すると $\displaystyle y=\frac{3}{4}x$

$y$ が整数になるときは必ず $x$ は $4$ の倍数になる

$x$ が $4$ の倍数のとき,整数 $k$ を用いて $x=4k$

このとき,$\displaystyle y=\frac{3}{4}4k=3k$

したがって,$x=4k$,$y=3k$

 

$3x-4y=0$ の解を書き並べてみても

$(x,y)=\cdots,(-8,-6),(-4,-3),(0,0),(4,3),(8,6),\cdots$

$x$ が $4$ の倍数,$y$ が $3$ の倍数になる

整数 $k$ を用いて解を表すんだね!

方程式 $3x+4y=0$ の整数解をすべて求めよ。

式変形すると $3x=-4y$

$3$ と $4$ は互いに素(最大公約数が $1$)なので

$x=4k$,$y=-3k$(または $x=-4k$,$y=3k$)

$〇x=□y$ という形に変形してから解を求めるのがコツ!

まとめ

● 1次不定方程式とは

 $ax+by=c$ を1次不定方程式という($a≠0$,$b≠0$)

 例 $2x+3y=4$,$5x-2y=3$ など

● 不定方程式とは

 「解が1つに定まらない方程式」を「不定方程式」という

 文字の数と方程式の数が一致していれば,方程式の解は1つに定まるが

 文字の数が方程式の数よりも多いならば,解が無数に存在する(解が定まらない)

● $ax+by=0$ の解き方

 $ax=-by$ と変形してから左辺と右辺を比較する

 $x=bk$,$y=-ak$($k$ は整数)

 $x=-bk$,$y=ak$ でもよい

方程式 $5x-4y=0$ の整数解をすべて求めよ。

式変形すると $5x=4y$

$4$ と $5$ は互いに素(最大公約数が $1$)なので,

整数 $k$ を用いて表すと,$x=4k$,$y=5k$

 

方程式 $5x+4y=0$ の整数解をすべて求めよ。

式変形すると $5x=-4y$

$4$ と $5$ は互いに素(最大公約数が $1$)なので

$x=4k$,$y=-5k$(または $x=-4k$,$y=5k$)

 

式変形してから考えることがポイントだね!

コメント

タイトルとURLをコピーしました