正四面体の体積

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正四面体の体積の求め方 数学Ⅰ

高校数学Ⅰの『図形と計量』で学ぶ『正四面体の体積の求め方』についてわかりやすく解説しました!

空間図形の基本の定着はもちろん、平面図形でよく使われる定理の復習にもなります!

この投稿を読んで、『正四面体の体積の求め方』をマスターしましょう!

問題

問題
1辺の長さが $a$ である正四面体の体積を求めよ。

 

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正四面体とは

正四面体とは、4つの合同な正三角形を面とする四面体である。

すべての面は正三角形なので、すべての辺の長さが等しい。

正四面体の体積の求め方

正四面体の体積の求め方

頂点 $\textrm{O}$ から面 $\textrm{ABC}$ に垂線 $\textrm{OH}$ を下ろすと、正四面体の体積 $V$ は

$\displaystyle{V=\frac{1}{3}\times(底面\textrm{ABC})\times(高さ \textrm{OH})}$

で求めることができる。

底面である $\triangle\textrm{ABC}$ の面積高さ $\textrm{OH}$ の長さを求めることで、正四面体の体積は求まる。

底面である△ABCの求め方

底面である△ABCの求め方

$\triangle\textrm{ABC}$ は正三角形なので面積は

    $\displaystyle{\frac{1}{2}\cdot a\cdot a \sin60^\circ=\frac{\sqrt{3}}{4}a^2}$

高さOHの求め方

点Hは△ABCの外心・内心・重心

頂点 $\textrm{O}$ から $\triangle\textrm{ABC}$ に垂線 $\textrm{OH}$ を下ろしたとき、点 $\textrm{H}$ は $\triangle\textrm{ABC}$ の外心・内心・重心である。

●外心
 辺の垂直二等分線の交点
 外接円の中心

●内心
 角の二等分線の交点
 内接円の中心

●重心
 中線(頂点と対辺の中点を結ぶ線)の交点

点Hは△ABCの外心・内心・重心

$\triangle\textrm{OAH}$、$\triangle\textrm{OBH}$、$\triangle\textrm{OCH}$ は直角三角形であり、斜辺と他の1辺 $\textrm{OH}$ の長さが等しいので合同である。

よって、$\textrm{AH}=\textrm{BH}=\textrm{CH}$ が成り立つため、点 $\textrm{H}$ は$\triangle\textrm{ABC}$ の外心である。

正三角形において、辺の垂直二等分線角の二等分線中線は一致するので、
正三角形の外心内心重心は一致する。

よって、$\triangle\textrm{ABC}$ は正三角形なので、
$\triangle\textrm{ABC}$ の外心内心重心は一致する。

点Hが外心であることを利用して高さOHを求める

点Hが外心であることを利用して高さOHの求める

点 $\textrm{H}$ は $\triangle\textrm{ABC}$ 外心なので、$\textrm{AH}$ は $\triangle\textrm{ABC}$ の外接円の半径と等しい

$\triangle\textrm{ABC}$ で正弦定理より

\begin{eqnarray} 2\textrm{AH} &=& \frac{a}{\sin60^\circ} \\ \textrm{AH} &=& \frac{1}{\sqrt{3}}a \end{eqnarray}

$\triangle\textrm{OAH}$ で三平方の定理より

\begin{eqnarray} \textrm{OH} &=& \sqrt{a^2-\left(\frac{1}{\sqrt{3}}a\right)^2} \\ &=& \frac{\sqrt{2}}{\sqrt{3}}a \\ &=& \frac{\sqrt{6}}{3}a \end{eqnarray}

点Hが重心であることを利用して高さOHを求める

点Hが重心であることを利用して高さOHの求める

辺 $\textrm{BC}$ の中点 $\textrm{M}$ とすると

    $\displaystyle{\textrm{OM}=\textrm{AM}=\frac{\sqrt{3}}{2}}$

点 $\textrm{H}$ は $\triangle\textrm{ABC}$ の重心なので

    $\textrm{AH}:\textrm{AM}=2:1$

$\triangle\textrm{OMH}$ において

    $\displaystyle{\cos\angle\textrm{OMH}=\frac{\textrm{HM}}{\textrm{OM}}=\frac{\frac{1}{3}\textrm{AM}}{\textrm{AM}}=\frac{1}{3}}$

よって

    $\displaystyle{\sin\angle\textrm{OMH}=\sqrt{1-(\cos\angle\textrm{OMH})^2}=\frac{2\sqrt{2}}{3}}$

以上より

\begin{eqnarray} \textrm{OH} &=& \textrm{OM}\sin\angle\textrm{OMH} \\ &=& \frac{\sqrt{3}}{2}a\times\frac{2\sqrt{2}}{3} \\ &=& \frac{\sqrt{6}}{3}a \end{eqnarray}

正四面体の体積

$\triangle\textrm{ABC}$ の面積は  $\displaystyle{\frac{\sqrt{3}}{4}a^2}$

高さ $\textrm{OH}$ は  $\displaystyle{\frac{\sqrt{6}}{3}a}$

したがって、四面体の体積 $V$は

\begin{eqnarray} V &=& \frac{1}{3}\times(底面\textrm{ABC})\times(高さ\textrm{OH}) \\ &=& \frac{1}{3}\times\frac{\sqrt{3}}{4}a^2\times\frac{\sqrt{6}}{3}a \\ &=& \frac{\sqrt{2}}{12}a^3 \end{eqnarray}

1辺の長さが $a$ である正四面体の高さと体積

1辺の長さが $a$ である正四面体の高さと体積

1辺の長さが $a$ である正四面体の

高さは $\displaystyle{\frac{\sqrt{6}}{3}a}$  体積は $\displaystyle{\frac{\sqrt{2}}{12}a^3}$

 

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