円の方程式の基本形と一般形

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数学Ⅱ

高校数学Ⅱで習う『円の方程式の基本形と一般形』について解説!

円の方程式には、基本形と一般形という2種類の形があります!

問題によって、基本形と一般形を使い分ける必要があります!

この投稿を見れば、『円の方程式の基本形と一般形』はバッチリ!

円の方程式の基本形

円の方程式の基本形

点 $(a,b)$ を中心とする半径 $r$ の円の方程式は

  $(x-a)^2+(y-b)^2=r^2$

中心と半径が分かる形が「基本形」と呼ばれている!

円の方程式の基本はこれ↓

円の方程式
高校数学Ⅱで学ぶ『円の方程式』について解説! 「中心と半径が求まれば円の方程式が求まる」ということを学び、 円の方程式に関する基礎を固めましょう! この投稿を見れば、『円の方程式』はバッチリ!

円の方程式の一般形

円の方程式 $(x-1)^2+(y-3)^2=4$ を展開してまとめよ。

 $(x-1)^2+(y-3)^2=4$

 $x^2-2x+1+y^2-6y+9=4$

 $x^2+y^2-2x-6y+6=0$

円の方程式の基本形を展開すると,

$x^2+y^2+○x+□y+△=0$ という形に変形できる!

これを一般形というよ!

円の方程式の一般形
$x^2+y^2+lx+my+n=0$

円の方程式は2種類の形があるんだね!

一般形から基本形の式変形

基本形 $(x-a)^2+(y-b)^2=r^2$ から

一般形 $x^2+y^2+lx+my+n=0$ の式変形は展開すればできる!

一般形から基本形の式変形はどうやってするのかな?

方程式 $x^2+y^2+2x-4y+4=0$ を基本形で表せ。

 $x^2+y^2+2x-4y+4=0$

 $x^2+2x$$+$$y^2-4y$$+4=0$

 $(x+1)^2-1^2$$+$$(y-2)^2-2^2$$+4=0$

 $(x+1)^2-1+(y-2)^2-4+4=0$

 $(x+1)^2+(y-2)^2=1$

この式変形を見て何か思い出さない?

2次関数の平方完成

$x$ と $y$ でそれぞれ平方完成すればいいね!

一般形から基本形の式変形
$x$ と $y$ それぞれについて平方完成する

基本形を使う問題

基本形 $(x-a)^2+(y-b)^2=r^2$ を使う場面
円の中心半径に関するヒントがあるとき

 

中心と半径を使う問題は基本形を使おう!

問題
点 $(2,1)$ を通り,$x$ 軸と $y$ 軸の両方と接する円の方程式を求めよ。
ただし,円の中心は第1象限にあるものとする。

 

解答

円の中心が第1象限にあり,$x$ 軸と $y$ 軸の両方と接するので
円の半径を $r$ $(r>0)$ とすると,円の中心は $(r,r)$ である
円の方程式は  $(x-r)^2+(y-r)^2=r^2$
点 $(2,1)$ を通るので  ←通るは代入
  $(2-r)^2+(1-r)^2=r^2$
  $4-4r+r^2+1-2r+r^2=r^2$
  $r^2-6r+5=0$
  $(r-1)(r-5)=0$
      $r=1,5$
求める円の方程式は
  $(x-1)^2+(y-1)^2=1$
  $(x-5)^2+(y-5)^2=25$

一般形を使う問題

一般形 $x^2+y^2+lx+my+n=0$ を使う場面
円が通る3点が与えられたとき(円の中心と半径に関するヒントがないとき)

中心と半径に関する情報がないときは一般形を使おう!

特に,3点が与えられている問題は必ず一般形!

問題
3点 $(4,2)$,$(3,1)$,$(1,3)$ を通る円の方程式を求めよ。

 

解答

求める円の方程式を $x^2+y^2+lx+my+n=0$ とすると
$(4,2)$ を通るので $4^2+2^2+4l+2m+n=0$
すなわち  $4l+2m+n=-20$ $\cdots\cdots$ ①
$(3,1)$ を通るので $3^2+1^2+3l+m+n=0$
すなわち  $3l+m+n=-10$ $\cdots\cdots$ ②
$(1,3)$ を通るので $1^2+3^2+l+3m+n=0$
すなわち  $l+3m+n=-10$ $\cdots\cdots$ ③
①ー②より $l+m=-10$ $\cdots\cdots$ ④
①ー③より $3l-m=-10$ $\cdots\cdots$ ⑤
④,⑤を解いて  $l=-5,m=-5$
これらを①に代入して  $n=10$
求める円の方程式は  $x^2+y^2-5x-5y+10=0$

それぞれのメリットを理解して使い分けられるようにしよう!

まとめ

● 円の方程式の基本形

 $(x-a)^2+(y-b)^2=r^2$

 中心と半径が分かる形

● 円の方程式の一般形

 $x^2+y^2+lx+my+n=0$

● 一般形から基本形の式変形

 $x$ と $y$ についてそれぞれ平方完成する

● 基本形と一般形の使い分け

 円の中心と半径に関するヒントがある場合は基本形,ない場合は一般形

 

基本形と一般形を理解して使いこなすことができたら,円の方程式は完璧!

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